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事例紹介

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杏林製薬株式会社様 / キョーリンメディカルブリッジ (医療関係者限定)

ウェブで発信した情報を、リアルな活動でフォローする。それを PowerCMS 上でコントロールしていく形を目指しています。

  • PowerCMS
インタビュー日
2021年3月24日
ご担当者様
  • 杏林製薬株式会社 医薬営業本部 学術部 瀬川様

  • 杏林製薬株式会社 医薬営業本部 学術部 星野様
ウェブサイト名
キョーリンメディカルブリッジ (医療関係者限定)
ウェブサイトURL
https://www.kyorin-medicalbridge.jp/
杏林製薬株式会社のオウンドメディアの1つである「キョーリンメディカルブリッジ」は、医療関係者向けに医療用医薬品の製品基本情報と会員限定のお役立ち情報を発信しているサイトです。2019年1月のリニューアル(デザイン、システムリニューアル)の際に PowerCMS を導入いただき、構築も担当いたしました。現在はコンテンツもかなり増えて、安定運用の真っ最中です。 今回はリニューアルに深く携わった医薬営業本部 学術部 星野様と運用に関与されている医薬営業本部 学術部 瀬川様にお話を伺いました。

更新頻度を高め、柔軟に運用できるウェブサイトへ

製薬業界を取り巻く環境変化が激しく、ウェブサイトを柔軟かつ高頻度に更新しなければならない場面が増えてきていました。このため、本サイトを改修することになったのですが、当時はたくさんの課題がありました。

まずは、迅速かつ簡便に更新できるようにしたいと考えました。以前は更新作業に1週間かかり、なおかつ更新を依頼するたびに費用が発生したため、非常にコスト高になっていました。また、当時の CMS はパッケージ製品ではなく独自のものであったため、専門性が高く、誰でも使いこなせるようなものではありませんでした。作業する人によって HTML のコードにもバラつきがあり、CMS とはいっても一定のクオリティを担保できるような作りになっていませんでした。さらに、画像中心のページが多く、検索に引っかかりにくいウェブサイトであったため SEO 対策ができるようにしたいとも考えました。もちろんスマートフォンなどのモバイル端末への対応も課題でした。

もう1点は、コンテンツ管理と会員管理が別々だったので、ウェブサイト上の会員の動きがわからず、会員情報更新などの問い合わせ対応にも時間がかかっていました。

誰でも運用でき、必要な機能が揃っている CMS って?

第一に、パッケージ化された CMS を入れようと考えました。基本的な機能は備わっていること、管理画面の操作方法さえ学習すれば誰でも運用できることが重要でした。

また、会員情報やメルマガ配信設定の変更に関するお問い合わせが多く、これらを社内で対応できるようにしたいと思っていました。会員が自分で情報更新を行えるようになってはいたのですが、直接のお問い合わせや、MR(Medical Representative:医薬情報担当者)を介した依頼が頻繁に発生していました。このため、メルマガの作成から配信までが CMS に組み込まれているといいなと考えていました。つまり、ウェブサイトとメールマガジンと会員管理の一体化です。

さらに、会員情報など CMS 上のデータや情報と社内システムとの連携がとれるようにできれば、ウェブサイトでの新たな情報発信だけでなく、リアルな活動においても個々の医療関係者のニーズにあったサポートが提供できるようになるのではないかと考えていました。

パッケージ製品でありながら、ほしい機能が備わっていた


医薬営業本部 学術部 星野様

KDDI株式会社様からのご紹介で PowerCMS を知った経緯があり、セキュリティ面については当初から不安を感じていませんでした。

また、Movable Type の使用経験があったため PowerCMS の仕様に興味を持ち、弊社でのデモンストレーションをお願いしたところ、 Movable Type に近い操作性でありながら、高度な機能が備わっていることがわかりました。

コンテンツ管理と会員管理の一元化やメールマガジン機能もあり、さらにデータのエクスポートも簡便にできることから、これなら課題が一気に解決できそうだと感じ導入を決めました。

柔軟なカスタマイズで特殊な事情にも対応

製薬業界は法規制や自主規制が多く、広告にも独特の規制がいろいろとあります。

たとえば、医療用医薬品については一般の方への広告が禁止されています。このため、本ウェブサイトの閲覧も医療関係者に限定しなければならないので、ウェブサイトにログインする際に医療関係者かそうでないかを確認するステップが必要となります。また、会員向けに学術論文の要旨をまとめたコンテンツがありますが、これには会員限定以上の閲覧制限が必要で、閲覧者の情報が入力でき、かつ、いつ誰がどの PDF を閲覧されたのかがログとして記録される仕組みを要望したのですが、カスタマイズにてすべて対応していただきました。

一方、会員登録においても、独自のカスタマイズをお願いしました。ユーザーが自分で会員登録するフローとは別に 弊社MR が代理で登録できるフローも用意し、また Web での仮登録後に郵送した認証キーの入力をもって会員登録が完了する仕組みです。

また、会員登録される医療関係者の手間を減らす工夫として、自社で持っている情報を活用して会員登録時の際に、勤務先住所は勤務先名に合わせて表示されるようにカスタマイズしていただき、半年に1回程度のデータ更新も実施してもらっています。

スピード感が格段にアップ、コストは激減

リニューアル前から現在に至るまで、ウェブサイトの運用におけるサポートには非常に感謝しています。また、運用業務を担当する事務局とも円滑に協力して対応いただいていますのでとても助かっています。

また、多くのウェブサイトが「広告」の役目を担っていると思いますが、先にも述べたように医療用医薬品では同じことができません。したがって、ウェブサイトの評価基準や解析基準も一般とは異なりますし、ウェブサイトだけで営業活動を完結させることは困難だと考えています。

PowerCMS を導入後、一番の効果は作業のスピード感が格段にあがったことです。以前は1週間かかっていた作業が1日も待たずに完了するようになりましたし、もっと速くできそうな気もします。また、以前のように作業する人に依存しない CMS なので、細かい修正であれば日々の運用の中で対応できており、ランニングコストも激減しています。

また、メルマガ作成から配信までの期間も短縮できました。以前はデザインを起こして HTML を作成し、配信テストを経てリンク設定、そこからまた修正するという手順を踏んでいましたが、PowerCMS のメールマガジン機能のテンプレートを活用することで管理画面で作成し、一気に配信テストまでできるようになりました。当初は配信トラブルもありましたが、迅速に解決してもらい今はとても順調です。

一方、社内では会員関連の問い合わせ対応などを行っていますが、先生から依頼された MR はすぐに回答したいと思っていますので、要望された先生をお待たせすることなく会員情報の更新ができるようになったのはとても大きなポイントです。

差分反映が手軽にできるようになると嬉しい

テスト環境と本番環境が別々に運用されているため、テスト環境で作ったものを本番環境へ手作業で反映する必要があります。現状ではテスト環境と本番環境が完全に一致していないため、まれに先祖返りするなどのミスが発生します。難しいことだとは思うのですが、自動的に差分のみが本番環境に反映されたり、簡易に差分が抽出できるようになるといいなあ...と思っています。

あと、Google アナリティクスも併用していますが、それとは別の視点でのアクセス解析機能として、ユーザーの行動やそれに基づく潜在的なニーズが読み解けるような仕組みが追加されるといいですね。

医療関係者をサポートする社内体制構築の基盤システムに育てていきたい


医薬営業本部 学術部 瀬川様

メールマガジンの配信希望等の情報を PowerCMS からエクスポートし、社内システムに連携することでMR とも情報共有しています。MR が定期的に訪問する先生が会員登録されているか、メルマガを受信されているかなどを含めて、訪問前の事前情報として活用してもらっています。

今後は、会員の閲覧情報や滞在時間、ページ遷移などのウェブサイト上の情報とリアルでのMR活動の情報を統合し、会員ひとりひとりのニーズによりマッチした情報提供につなげていけるような社内体制にしていきたいと考えています。

ウェブサイトでの情報発信が、処方に直結する訳ではありませんが、ウェブサイトでは必要とされるコンテンツを迅速かつ的確に発信し、リアルなMR活動では興味を持っていただいている情報への適切なフォローアップや、困り事への解決策のご提案へと弊社の営業活動全体を発展させていくための基盤システムとして今後も PowerCMS を活用していきたいです。

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